水の基礎知識(水の種類・成分・硬度)
人間の体内にある水の量は、体重の約60%を占めていると言われています。
赤ちゃんにおいてはなんと約80%だそうです。人間の体の半分以上は水でできているということで、生きていく上で、水はなくてはならないものなのです。
ただ、「水」と言ってもいろいろな種類があります。水は毎日の生活に欠かせないものです。毎日飲む水だからこそ、それぞれの特徴を知っておくといいかもしれません。ここでは、基礎知識として「水の種類」「水の成分」「水の硬度」でご説明しています。また「おいしい水」とはどんな水?
そして、ウォーターサーバーを始めようと思った時に、自分でどの水がいいのか、水を選ぶ際に役立てましょう。
水の種類
ナチュラルウォーター
「ナチュラルウォーター」とは、特定水源より採水されたミネラル分の溶解が少ない地下水。ろ過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていないものです。一般的に「天然水」と呼ばれています。
ナチュラルミネラルウォーター
「ナチュラルミネラルウォーター」とは、特定水源より採水されたミネラル分が溶解した地下水。ろ過・沈殿・加熱殺菌以外の処理をしていないものです。一番自然に近く「100%天然水」と呼ばれています。
ミネラルウォーター
「ミネラルウォーター」とは、特定水源より採水されたミネラル分が溶解した地下水。ろ過・沈殿・加熱殺菌に加え、原水のブレンド・ミネラル分の調整・オゾン殺菌・紫外線殺菌などを行ったものです。
RO水
「RO水」とは、逆浸透膜とも呼ばれる超極小孔フィルター(1000分の1ミクロン)でろ過し、その水に含まれる不純物やミネラルを取り除いた水のことです。ダイオキシン、ホルムアルデヒド、砒素、トリハロメタン、トリクロロエチレン、ハロゲン化合物、水銀などが確実に除去された 安全でクセのないお水 です。あとからミネラルを人工的に加えたものもあります。
ピュアウォーター
「ピュアウォーター」とは、逆浸透膜とも呼ばれる超極小孔フィルター(1000分の1ミクロン)でろ過し、その水に含まれる不純物やミネラルを取り除いた、限りなく純水に近い水のことです。ミネラル成分がほとんど含まれていない 超軟水 です。
ボトルドウォーター
「ボトルドウォーター」とは、蒸留水、水道水、河川の表流水など飲用可能な原水をもとにした水。厚生労働省の食品衛生法による処理方法の規定はありません。
水の成分(ミネラル)
ミネラルは身体に必要な5大栄養素のひとつです。一般には身体を構成する元素のことをいいます。ミネラルは体内で作ることができないので、食べ物や飲み物から摂取する必要があります。
水にミネラル成分が含まれていると、普段何気なく飲むだけで摂取できることになるのでうれしいですね。
カルシウム
骨や歯を形成・維持し、心臓の動きや血液の状態を正常に保ちます。お肌の健康を維持し、関節炎や骨粗鬆症の予防、高血圧・動脈硬化の予防に有用です。ストレスを緩和(イライラを解消)します。
マグネシウム
カルシウムの働きを整えて骨や歯を形成・維持し、心臓の動きや神経の働きを正常に保つ役目をします。心臓疾患・不整脈の予防、筋肉痛の緩和、便秘の予防に有用です。ストレスを緩和(イライラを解消)します。
ナトリウム
血液やリンパ液の重要成分で、体の中の水の状態を調節し、筋肉の動きや神経の働きを整えます。あらゆるミネラルやたんぱく質を血液中に溶けやすくします。不足すると元気がなくなり疲れやすくなります。摂り過ぎると血圧が高くなり、いろいろな病気の原因になります。
カリウム
ナトリウムとバランスをとりながら、体の中の水の状態を調節し、筋肉の動きや神経の働きを整えます。摂り過ぎたナトリウムを排出し、血圧を正常に保つ役割もあります。
亜鉛
タンパク質の分解を助け、免疫機能の低下を予防します。ガン・糖尿病の予防にも有用です。髪・肌・爪を健康に保つ効能があるとされています。
バナジウム
インシュリンと同じ働き(血糖値を下げる)があるとされ、糖尿病治療に有効と考えられ注目をあびているミネラルです。また、バナジウムは体内から有害な毒素や老廃物を排出するデトックス効果もあり、コレステロール値を下げる、血圧を下げるなどの効果も期待されています。
水の硬度
軟水
「軟水」とは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量が少ない水です。口当たりがやわらかく飲みやすいお水で、飲用や炊飯などに適しています。和食やコーヒー、お茶などに使用すると、刺激の少ないまろやかな味を楽しむことができます。また、赤ちゃんのミルク作りにも軟水なら安心です。日本の水はほとんどが軟水です。
硬水
「硬水」とは、水に含まれるカルシウムやマグネシウムの量が多い水です。
硬水は日本人の口には合わないとされていますが、ミネラル分の補給には適しているお水です。ミネラルウォーターならエビアンやヴィッテルなどが有名です。ヨーロッパの水はほとんど硬水で、アメリカの水も硬水が多いようです。
おいしい水とは?
水の味は個人の好みがありますので、一概にどのような水がおいしいのかというのは難しいですね。
ただ、厚生省の「おいしい水研究会」の調査結果によると、
- 蒸発残留物 (ミネラル) : 30〜200mg/L
- 硬度 : 10〜100mg/L
- 遊離炭酸 : 3〜30mg/L
- 過マンガン酸カリウム消費量 : 3以下
- 臭気度 : 3以下
- 残留塩素 : 0.4mg/L以下
- 水温 : 最高20度以下
に当てはまる水が「おいしい水」とされています。
水の味は、硬度によって違ってくるようです。硬度が水の味を決める大きな要素のひとつになっています。
軟水を飲みなれている日本人にとっては、ミネラル成分の含有量が少ない「軟水」が「おいしい水」のようです。